「婚活」時代 2
前々回の話のおさらいです。
家族社会学者の山田昌弘さん(中央大学教授)は、
ジャーナリストの白河桃子さんとの共著
『「婚活」時代』(ディスカヴァー携書)において、
終身雇用と年功序列賃金に支えられた職場環境が崩れ、
恋愛市場の規制緩和が進んだことで、
「出会い格差」や「魅力格差」が生じ、
今や男性にも女性にも「婚活」が求められる時代になったと指摘しています。
そして、
そのように恋愛と結婚をめぐる環境が変化しているのにもかかわらず、
価値観だけが一向に変わらないことが問題の根っこにあると提起して、
前々回の内容を終わりにしていました。
「男は仕事/女は家事」といった、
社会的な性別(ジェンダー)による分業の意識を、性的役割分担と言います。
男女雇用機会均等法や男女共同参画社会基本が施行され、
女性が男性とともに社会に出て働くことが当たり前の時代なのに、
「結婚したら仕事を辞めて家事に専念してほしい」と考えている男性は、
少なくありません。
しかし、残念ながらそういう自分勝手で理不尽な願望を持つ男性ほど、
相手が見つからないのです。
一方、女性も男性に今より良い生活を求めます。
「私を一生養ってもらいたい」という意識です。
そうなると、男性に求める(収入の)ハードルがぐんと上がり、
やはり相手が見つからないことになります。
つまり、男性も女性も旧来の性的役割分担の意識に縛られていて、
それが結婚できない要因なのです。
では、どういうタイプが結婚できるのか?
手に職があって自分ひとり食べていける収入は確保していて、
料理や洗濯などひととおりの家事がこなせる。
きわめて逆説的ですが、
結婚しなくても生きていける人ほど、結婚できるのです。
「女性たちよ、狩りに出よ。男性たちよ、自分を磨け」
山田さんと白河さんはそう言います。
婚活とはつまるところ、ひとりで生きていく逞しさを身につけることなのです。
もちろん、一定の生活力は男女を問わず身につけるべきことです。
しかし、本当に一人で生きていけるものなのでしょうか?
結婚とは本来、一人ではとても背負いきれないコストやリスクを、
二人で分かち合っていく〈弱者の生存戦略〉であると、
哲学者で翻訳家の内田樹さん(神戸女学院大学教授)は言います。
だとすれば、本当に求められるのは、
自分の弱さを直視し、それをさらけ出すことなのでしょう。
やっと僕の中でつながってきました。
前回の森岡正博さん(大阪府立大学教授)が草食系男子に求める〈優しさ〉とは、
そういう類のものなのだと思います。
山田さんと森岡さん、どちらが婚活に効果的かは、
本を読んで各自で判断して下さい。
家族社会学者の山田昌弘さん(中央大学教授)は、
ジャーナリストの白河桃子さんとの共著
『「婚活」時代』(ディスカヴァー携書)において、
終身雇用と年功序列賃金に支えられた職場環境が崩れ、
恋愛市場の規制緩和が進んだことで、
「出会い格差」や「魅力格差」が生じ、
今や男性にも女性にも「婚活」が求められる時代になったと指摘しています。
そして、
そのように恋愛と結婚をめぐる環境が変化しているのにもかかわらず、
価値観だけが一向に変わらないことが問題の根っこにあると提起して、
前々回の内容を終わりにしていました。
「男は仕事/女は家事」といった、
社会的な性別(ジェンダー)による分業の意識を、性的役割分担と言います。
男女雇用機会均等法や男女共同参画社会基本が施行され、
女性が男性とともに社会に出て働くことが当たり前の時代なのに、
「結婚したら仕事を辞めて家事に専念してほしい」と考えている男性は、
少なくありません。
しかし、残念ながらそういう自分勝手で理不尽な願望を持つ男性ほど、
相手が見つからないのです。
一方、女性も男性に今より良い生活を求めます。
「私を一生養ってもらいたい」という意識です。
そうなると、男性に求める(収入の)ハードルがぐんと上がり、
やはり相手が見つからないことになります。
つまり、男性も女性も旧来の性的役割分担の意識に縛られていて、
それが結婚できない要因なのです。
では、どういうタイプが結婚できるのか?
手に職があって自分ひとり食べていける収入は確保していて、
料理や洗濯などひととおりの家事がこなせる。
きわめて逆説的ですが、
結婚しなくても生きていける人ほど、結婚できるのです。
「女性たちよ、狩りに出よ。男性たちよ、自分を磨け」
山田さんと白河さんはそう言います。
婚活とはつまるところ、ひとりで生きていく逞しさを身につけることなのです。
もちろん、一定の生活力は男女を問わず身につけるべきことです。
しかし、本当に一人で生きていけるものなのでしょうか?
結婚とは本来、一人ではとても背負いきれないコストやリスクを、
二人で分かち合っていく〈弱者の生存戦略〉であると、
哲学者で翻訳家の内田樹さん(神戸女学院大学教授)は言います。
だとすれば、本当に求められるのは、
自分の弱さを直視し、それをさらけ出すことなのでしょう。
やっと僕の中でつながってきました。
前回の森岡正博さん(大阪府立大学教授)が草食系男子に求める〈優しさ〉とは、
そういう類のものなのだと思います。
山田さんと森岡さん、どちらが婚活に効果的かは、
本を読んで各自で判断して下さい。

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